学びになって面白いと思う本のご紹介。
紹介する本
経営戦略全史 三谷宏治 著
仕事で、
「戦略」とか「フレームワーク」とかって言葉を聞くこと、
まぁありますよね。
ビジネスの様々な課題解決に使われるフレームワーク。
なんか賢そうな人がかっこよく使っていて自分も使ってみたい、とか、なんかマウント取ってドヤ顔したいためだけに使われているんじゃないかとか、いろんな印象持たれている方がいそうな気がします。
が、実際、有効な場面でうまく使えれば便利な道具であるわけです。
ですがこういうビジネスで使える道具って学校教育の中では多くの人は習うことはない。知らずに損している人はそれなりにいるんじゃないかと思います。
個々の戦略とか個々のフレームワークとかだけで1冊の本になるようなものだったりするので、そういう本も数多くあります。ただ、初心者はまず世の中にはどんな手法があって、それらの手法はどんな場面で使うと有効なのかという、ある程度の全体感を押さえておくことから始めるのが重要だと思います。
そうしないと間違った場面で使ってしまったり、手法を過信しすぎて変な結論を導き出したりということにつながってしまうかもしれません。
というわけで、
前置きが長くなってしまいましたが、戦略とかフレームワークの全体感を歴史の経緯を紐解きながら学んでいけるのがこの本、「経営戦略全史」となってます。
ぜひ学びのきっかけに
経営戦略とかフレームワークというものがどういったものなのか、これまであまり触れてこなかったけどこれから学びたいと思っている人の入門に。
個別のフレームワークを勉強したりはしているけど、上手く使えないなぁと感じていたり、他の手法がないかなと感じている人のヒントに。
とても良い本だと思います。
今使われているフレームワークだったりというものは、過去に誰かが遭遇した課題解決に使われた手法ということであって、それらが生み出された背景というものが必ず存在しているわけです。
そしてそれらの状況下において有効性が示されたということであって、今やこれからの状況に有効かどうかは定かではありません。ですが、歴史から学べば、当時の状況と今の状況の差分からアレンジを加えていくこともできます。
手法が登場した背景やどういう実績をもたらしたのかなどを知れると、頭にも入ってきやすいし、その手法の本質にも迫れるので歴史から学ぶと腑に落ちやすいのも良いところです。
この本は経営戦略の長い歴史を取り扱っているので、個々の戦略の掘り下げという意味では物足りないところがありますが、この本で全体感を知り、個々の戦略はより個々の物に特化した本で学ぶ、というのもいいでしょう。
自分の世界を広げるための入り口になってくれる本だと思います。学びのきっかけになる本だと思う。
ある意味ビジネス史的なところもあり、これから社会に出る人にとっての読みものとしても面白いと思います。教科書的な文体でもないので、面白く読める本だと思います。
「経営戦略全史」、興味が湧いたら是非読んでみるといいと思いますよ。